本研究では、最終的に女性の就業継続や昇進の社会的課題に対する認知構造の変化プロセスを研究した。育児休業制度が整った現在でも我が国の女性の6割は出産を機に退職している理由として、女性個人の就業意欲の低下が指摘されることが多い。しかし本研究でヒアリングやデータ分析をしたところ、継続就業の阻害要因は女性個人の意欲以上に、職場環境が原因で育児と業務責任を両立する自信がない、またその努力をしても適切に評価されないと考えた女性が職場のフリーライダー化していることが分かった。また教育によって認知が変わることが分かったため、今後は自ら経営するソーシャル・ビジネスを通じて社会的実験を続けていくこととした。
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