1 文献と定性的なデータに基つき、定量的研究で使用する質問票を作成した。本番の定量的調査を行う前に、質問票にある質問項目の内容や量などが適しているかどうかを確認するため、本番の調査を行う場所、すなわち台湾でパイロット調査を実施した。調査結果により、質問票を数回に訂正し、本番のアンケート調査で使用する質問票を完成させた。 2 12月にアンケート調査を台湾で実行した。収集したデータをPLSというソフトウェアで分析した。また、定量的なデータを用い、小論文を作成した。この論文を来年(2017年)に国際学会で発表しようと思う。 3 定性的な研究結果の一部を使い、小論文を一本完成し、12月にイタリアで開催されたthe Macrotheme International Conferenceで発表した。論文の内容は如何にオーナーの女性の親類が企業の職業化(Professionalization)に貢献するかを研究したものである。研究結果によると親族の男性より女性のほうがより企業内での社員教育を重視することが明らかになった。社員教育のプログラム設計や執行を担当するオーナーの女性の親類が多かったのである。社員教育を重視する理由としては二つ挙げられる。一つ目は離職率の高い台湾では会社が効率よく機能するために、熟練労働者の確保として社員教育を行う。これは離職率が高いため、コスト削減として、あまり社員教育に投資しないアメリカの経営方式とはまったくの正反対である。二つ目は社員教育を重視するのはそれぞれの社員に自分の将来のキャリアの発展に希望を与えることにある。これは直ちに社員のモチベーションに繋がることになる。また、企業側が社員教育を提供することで、その代わりに社員に企業への忠誠心をある程度求めるという点もよく分かる。
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