研究課題/領域番号 |
24730349
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研究機関 | 愛知産業大学 |
研究代表者 |
星 和樹 愛知産業大学, 経営学部, 講師 (10409485)
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キーワード | 戦略実践 |
研究概要 |
今年度は、主として、本研究のテーマである戦略実践の語りに関わる文献研究をさらに進めること、および本研究テーマにかかわる学会発表と論文執筆を行った。 文献研究としては、前年度に引き続き、近年における経営戦略論・経営組織論の研究アプローチを多面的に検討することに重きを置いた。例えば、経営戦略論・経営組織論におけるディスコース・ナラティブ・ストーリーテリングの研究、経営学における実践アプローチ、さらには経営戦略論の理論的発展経緯を詳細に整理することなどを中心として文献研究を進めた。 これらのことを基にしつつ、経営戦略論の文脈における組織成員間の語りによる意味形成の側面から、経営システム学会における学会発表、および紀要論文の執筆を行った。具体的には、まずは既存の戦略転換プロセスに関する研究を3つの観点(合理的パースペクティブ、学習パースペクティブ、認知パースペクティブ)から検討・考察した。次に、それら既存研究の限界について議論するとともに、組織成員間の語り行為(言説的相互行為)に注目する必要性、およびそこから企業の経営戦略に関わる組織的意味が形成されるプロセスについて考察した。さらには、それらの理論的観点について、1つの事例を用いながら詳細に検討・議論した。そして最後に、本研究から導かれるインプリケーションについて、3つの側面から提示した。 これらのものが、本テーマに関わる当該年度の主たる研究実績である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度は、企業のインタビュー調査について、相手先企業との調整がうまく取れず、当初の予定していたスケジュール通りに進まなかった。そういった企業へのインタビュー調査の残りを、本年度は主として実施してくことを目論んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
26年度も、昨年度にうまく実施できなかった企業のインタビュー調査を行っていく。そこでは、調査対象企業に対する公開資料からの企業研究も詳細に行う。 さらには、本テーマは最新の研究であるので、さらなる文献研究も今年度を通して継続して行っていき、研究のさらなる進展を図っていきたい。 そして本研究テーマの最終年度として、学会発表、論文執筆も行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
インタビュー調査対象企業の担当者との調整がうまくつかず、本年度に実施予定としていたインタビューを行うことができなかった。 昨年度に実施できなかった企業へのインタビューを実施する。したがって、インタビュー調査のための旅費として使用する。
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