今年度における研究実績は、以下の4本の論文および1本の学会発表にまとめることができる。 1本目の論文 "Solar Power Generation and Risk Transfer Systems"は、太陽光発電における不確実性にかかる問題についてとりあげた上で、その不確実性を軽減する機能を有する保険の存在について議論している。2本目の論文 "An Economic Analysis of Low Cost Carriers and Insurance"は、LCCが直面している遅延リスクの分析を主たる目的としたものであり、この遅延リスクをカバーするための保険の導入可能性について検討したものである。3本目の論文 "Capital Structure of Non-life Insunrace Firms in Japan"は、実証分析によって、日本の損害保険会社の資本負債比率に関する検討を行ったものである。4本目の論文"The Effect of Competition on Safety Management to Reduce Risk in Banking"は、リスク・マネジメントのステージを包含したマーケティングの経済分析を検討する際に重要となる競争の程度と安全管理水準との関連性について、ゲーム理論を用いて検討を行ったものである。学会発表"Regret and Rejoicing Effects on Mixed Insurance"は、regret theoryおよびrejoicing theoryを用いて、生死混合保険における最適付保率にかかる分析に関する学会発表である。
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