本研究の目的は、消費者の情報創造にかかわる研究を、その考察対象と分析視角の点で拡張することである。本研究では、アンケート調査やフォローアップ面接調査を通じて得られたデータに対する統計解析およびテキスト分析を通じて、情報創造活動が認知的な判断に基づくものばかりではなく習慣化された行動パターンの中に組み込まれている部分を合わせ持っている点、そしてこうした情報創造の側面を考察するために社会的プラクティス概念をベースとした研究枠組みが有益である点を明らかにした。こうした発見は、消費者情報創造に関する複眼的・包括的な研究の基盤づくりに貢献したといえる。
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