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2013 年度 実績報告書

16-17世紀フランス会計の実証的研究-最古の会計規定生成史-

研究課題

研究課題/領域番号 24730405
研究機関和歌山大学

研究代表者

三光寺 由実子  和歌山大学, 経済学部, 准教授 (60549301)

キーワードフランス / 会計史
研究概要

本研究の目的は、フランスにおいて本格的に複式簿記が普及し始める16世紀から、1673年のフランス商事勅令に至るまでの、フランスにおける会計システムの変遷を実証的に解明することにあった。研究期間の初年度である平成23年度において、単に16-17世紀フランスにおける特定の会計帳簿にのみに焦点を充てるのでは、既存研究を必ずしも発展させるとはいえないと結論付け、平成24年度においては本研究の主旨に最も見合う、有益な資料と思われるComptabilite(S), revue d’histoire des comptabilitesの分析を行うことを試みた。これは、近年フランスにおいて行われた会計帳簿に関する研究プロジェクトの成果を集約した電子ジャーナルである。
着目すべきは、当該ジャーナルの掲載論文には、複式簿記への言及をおこなった、論文がいくつか存在していた点である。例えば、第3号(2012年)の掲載論文には16世紀後半、スペイン王国の支配下にあったパレルモにおける財政管理に焦点を当て、スペイン王室が16世紀に早くも公会計分野において、複式簿記の使用を法規制下で定め、会計技術の近代化に重要な貢献をもたらしたことを表しているものがある。さらに、同号における別の掲載論文ではセビリアの通商院国庫における会計文書(1503-1717)において複式簿記が採用された経緯と、その内容や使用された帳簿について述べている。
これに加え、当該ジャーナルの貢献は、会計帳簿の様々な見方を提示したことにある。第1号は例外とし、統一テーマにもとづき、論文が集められているがゆえ、読者は会計史研究の分析手法にいかに多くの可能性が秘められているのかを知り得る。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Comptabilite(S), revue d’histoire des comptabilitesに見るヨーロッパ会計史研究の現状2013

    • 著者名/発表者名
      三光寺由実子
    • 雑誌名

      産業経理

      巻: 73 ページ: 167-175

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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