研究期間内において、対象事例である「東九条マダン」への継続的な参加観察を実施するとともに、調査対象者へのインタビューを実施した。また対象事例の思想的源泉をなす「在日朝鮮人の民衆文化運動」について文献収集を行った。さらに対象事例の実践的源流の一つである「ハンマダン」の調査と分析を行った。 本研究の結果、次の成果を得た。ハンマダンがその民族文化の中心的な役割を担う東九条マダンは、在日朝鮮人の民衆文化運動の思想との連続性を有している。その実践は「存在の政治」と呼べるものであるとともに、東九条マダンの担い手の人間関係がそれを促進している。
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