本研究では、地域において身近な媒体として根づいてきた「地域紙」を研究対象とした。地域社会における地域情報の意味、位置付け、地域情報提供・流通の在り方について考察することを目的に、資料調査、経営者調査、質問紙調査等を実施した。 調査より、以下の示唆が得られた。第一に、地域環境との高い相関関係を有すること。第二に、紙面における地域性と双方向性の強化を図っていること。第三に、新聞社として果たす役割のみならず、多様な事業展開を図っていること。以上から、地域紙は、地域ジャーナリズムの主要媒体として果たす役割のみならず、今日では、地域振興の主要な担い手としても成立していることが明らかになった。
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