研究課題/領域番号 |
24730438
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
鈴木 規子 東洋大学, 社会学部, 講師 (50610151)
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キーワード | 国際情報交換 / フランス / トランスナショナル / 移民研究 / EU研究 |
研究概要 |
トランスナショナル議員のシティズンシップに関する調査を行うため、欧州議会選挙へ国籍国以外から立候補して当選した人々に関するデータ資料の収集と連絡先の収集を行った。そのデータに基づいて、調査対象となる欧州議会議員をリストアップし、彼らにシティズンシップに関する質問紙調査を行うため、英文および仏文の質問紙と手紙を作成した。同じように、フランスのポルトガル人市議に対して、シティズンシップに関する質問紙調査を行うため、仏文の質問紙と手紙を作成した。元欧州議員の連絡先を調べるために、欧州議会に知り合いのいる方からコンタクト先を紹介してもらい、3月に欧州議会(ブリュッセル)へ出張して、議会事務局に行き、質問紙調査に協力してもらえることになった。質問票の回収をまって、分析をこれから行う。 3月に渡仏した際に、ポルトガル大使館(パリ)の方から、フランス市議となったポルトガル人について最新情報を提供してもらい、調査の進め方について助言をもらった。その情報をもとに、当該市議へ質問票を送付しているところである。 EU市民権が制定されて以来、市民権を行使して国籍国以外から当選した欧州議会議員およびフランス市議に関して、フランス語で論文を発表するための準備をしているが、2014年3月のフランス市議会選挙の最新情報を加えたものを発表する場を探している。 ヨーロッパとの比較の観点から、急速に外国人受け入れ政策が進んでいる韓国の移民の政治参加について韓国人研究者に研究報告をしてもらった。その後、韓国に赴き、移民女性の国会議員にインタヴューして、国籍や市民意識について尋ねた。これはヨーロッパのトランスナショナル議員を考える上で、参考になった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第1に、2年目にフランス市町村議会選挙の結果分析を予定していたが、選挙実施が予定より1年遅れたため。 第2に、欧州議員へのインタヴュー依頼をしているが、議員が多忙のためアポイントメントをとることができていないため。 第3に、秋学期から代講することになって授業負担が増えてしまったことや、別の科研が始まったことで、本研究にあてる時間が減ってしまったため。
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今後の研究の推進方策 |
欧州議員へのインタヴュー調査を予定していたが、議員の多忙が理由で実現できないため、質問紙をメールで配布した。その回答を待ちながら、インタヴューの実現に向けて連絡を取り続ける。 ポルトガル人市議への質問票調査は郵送したほうがよく、さらにポルトガル大使館からは「回答しない議員が多いから複数回郵送する必要がある」と助言された。 これまでの研究成果を学会発表または雑誌に投稿する。
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次年度の研究費の使用計画 |
洋書を注文していたが、予算締切までに入荷が間に合わなかったため、次年度に繰り越した。 入荷次第、その図書を購入する予定である。
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