本研究は、EU加盟国国民に保障されたEU市民権を行使して、国籍国以外の地方選挙ならびに欧州議会選挙に参加するEU市民は増えているのか、また当選した外国籍議員はどんな背景やトランスナショナルな市民意識をもっているのか明らかにすることであった。 フランスの選挙結果から、外国籍EU市民の選挙参加は回を重ねるごとに増えていることがわかった。また、外国籍議員へのアンケートや聞き取り調査からは、ヨーロッパ人意識は認められたが、ヨーロッパ・レベルで国境をまたいだ政治意識よりも、移住した地域への関与といったローカル性が強いことが分かった。
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