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2013 年度 実施状況報告書

インド北東部のエスニック運動とグローバル化の影響

研究課題

研究課題/領域番号 24730442
研究機関津田塾大学

研究代表者

木村 真希子  津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (90468835)

キーワードエスニシティ / 南アジア / 社会運動 / グローバリゼーション / インド北東部
研究概要

今年度は計画通り、北東部の民族間衝突に関する文献資料収集と現地調査を実施することができた。まず、首都のデリーとアッサム州グワハティにおいて先行研究の収集と報告書などの一次資料やそれに準ずるデータに関する情報を入手した。アッサム州では主に1990年代のボド地域における民族間衝突に関する情報収集とインタビューを継続し、マニプル州においては1960年代のナガ運動初期に関する情報収集、及び近年の武装勢力の活動に関する現地調査を行った。
これらの調査が予定通り進行したため、予定では平成26年度に実施する予定の課題(3) 「政治的なグローバル化の影響」についても先行研究の収集と分析など、部分的に研究を進めた。特に冷戦崩壊による小型武器輸出ルートの変化についてなどは、有識者へのインタビューにより、ソ連のアフガン撤退やカンボジア内戦がアジア全体に対して及ぼした影響について、具体的な示唆を得ることができた。
今年度は、1980年代のアッサムにおける反外国人運動時の民族間対立について、イギリスのSage社より単著を出版することができた。また、NIHUプログラム現代インド地域研究センターの国内全体集会、国際協力機構(JICA)南アジア部主催インド・南アジア検討会、京都大学とアムステルダム大学主催の国際ワークショップ、及びインドのTata Institute of Social Scienceのセミナーなどにおいて、1990年代のボドランド地域における民族間衝突やマニプル州における紛争、またインド北東部の紛争と今後の経済発展について報告するなど、国内外で研究成果を報告する機会を得た。2014年の2月にインドのジャワーハルラル・ネルー大学で予定されていたインド北東部に関する国際シンポジウムには、健康上の理由で出席できなかったが、来年度に機会を見て予定していた成果発表を試みたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、研究計画書で示した課題(2) 民族間衝突とインド政府の北東部紛争対策 について、資料収集と聞き取りを行い、部分的に成果発表もできた。また、三年次に行う予定の課題(3)についても部分的にインタビューなどの予備調査を行い、今後の見通しを得ることができたため。

今後の研究の推進方策

次年度も課題(3) 「政治的なグローバル化の影響」について検討するため、引き続き現地調査と資料収集・先行研究の分析を行う。また、引き続き課題(1)と課題(2)の調査・分析によって得られた成果の発表を行う。

次年度の研究費の使用計画

2014年2月にインドで予定されていた国際シンポジウムでの発表を体調不良で欠席し、海外旅費が予定通り執行できなかったため。
今年度、海外における成果発表の際に旅費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] インド北東州の社会状況と今後の支援について

    • 著者名/発表者名
      木村真希子
    • 学会等名
      2013年度第一回インド・南アジア検討会(国際協力機構南アジア部主催)(招待講演)
    • 発表場所
      東京JICA本部(東京都千代田区)
    • 招待講演
  • [学会発表] Beyond India-Burma Border

    • 著者名/発表者名
      Makiko Kimura
    • 学会等名
      Friday Colloquium (Organized by Tata Institute of Social Science)
    • 発表場所
      Tata Institute of Social Science, Assam, India
  • [学会発表] 再燃する暴力――2012年ボドランド暴動

    • 著者名/発表者名
      木村真希子
    • 学会等名
      津田塾大学国際関係研究所 研究懇談会
    • 発表場所
      津田塾大学(東京都小平市)
  • [学会発表] Surviving the Turbulent Situation: Ethnic Violence and Domination in Bodo Areas in Assam, India

    • 著者名/発表者名
      Makiko Kimura
    • 学会等名
      Anomie in Asia Workshop (Organized by Moving Matters Research Group, University of Amsterdam, The Netherlands)
    • 発表場所
      京都大学
  • [学会発表] 国際人権レジームとマイノリティへの暴力―イン ド北東部を事例に

    • 著者名/発表者名
      木村真希子
    • 学会等名
      「現代インド地域研究」国内全体集会
    • 発表場所
      東京大学
  • [図書] The Nellie Massacre of 1983: Agency of Rioters2013

    • 著者名/発表者名
      Makiko Kimura
    • 総ページ数
      168
    • 出版者
      Sage

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公開日: 2015-05-28  

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