本研究では、家族介護者の介護感情や介護行動、すなわち介護態度が在宅要介護高齢者のBPSDに対してどのように影響するかを明らかにすることを目的とする。調査対象者(N=403)として、家族介護者を良介護群、叱責傾向群、平均群、押しつけ群の3群にグループ化し、彼に要介護高齢者のBPSD、介護肯定感および負担感についての質問項目に回答してもらった。その結果、叱責的態度はいくつかのBPSDを悪化させること、叱責的態度は介護負担感によって形成することが明らかになった。これらの結果は、介護者の負担の軽減がBPSDを軽減することを示唆している。
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