本研究は利用者の主体性が家族によって阻害される状況へのアドボカシー支援の実践構造を明らかにすることを目的に、5名の介護支援専門員へのヒアリング調査を実施した。得られたデータについては、グラウンテッドセオリーアプローチを用いて分析を行い、概念化することとした。分析を行った結果、「家族との継続的な関係性の構築」、「利用者・家族への聞き取り」、「意向の代弁」、「介入後の予後予測の伝え」、「長期的な生活計画作成」といった概念が抽出され、こうした一連の実践をもってアドボカシー支援が行われていることが明らかとなった。
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