研究課題/領域番号 |
24730496
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
安部 幸志 関西国際大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90416181)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高齢者 / 社会的活動 / 社会的資源 / 抑うつ / ソーシャルキャピタル |
研究実績の概要 |
高齢者のメンタルヘルスの改善に資する要因を検討するために、本年度は兵庫県丹波市において質問紙調査を行った。丹波市は2014年に台風による大規模災害があり、2015年度現在では、未だ復興の途にある地域である。その地域に在住する高齢者を対象に、高齢者のメンタルヘルスを抑うつ、PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)を含む複数の指標を用いて測定し、社会的資源との関連を検討した。そのうち、抑うつに関しては、重回帰分析の結果、社会的資源が有意な影響を与えていることが明らかとなった。また、災害による被害の大きさよりも、社会的資源の方がメンタルヘルスに与える影響が強いことが本分析により明らかになった。 PTSDに関しても、災害による被害の大きさよりも、社会的資源の方が関係が強いことが判明したため、被災地域という特殊な状況の高齢者においても、メンタルヘルスを維持するためには被害の大きさだけではなく、社会的資源に注目することの重要性が示唆されたと言える。 しかしながら、本研究は横断的な研究であるため、社会的な資源がメンタルヘルスの維持に与える影響を十分に分析されたとは言い難い。そこで、来年度も本研究を継続し、縦断的なデータを分析することで高齢者のメンタルヘルス改善に資する要因を同定したいと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度内に予定していた大規模調査は実施出来たが、縦断的調査を完了するには至らなかった。来年度の夏から秋にかけて再調査を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
データに基づいた分析を確実に行うとともに、地域への還元へも積極的に取り組んでいきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度の3月に縦断的調査の2回目を実施する予定であったが、受入地域の事情によって延期されることとなった。そのため、来年度の夏から秋にかけて最終調査を計画しており、次年度への予算の持ち越しを行うこととなった。
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次年度使用額の使用計画 |
上記の理由に述べたとおり、来年度の夏から秋にかけて最終の調査を行う。その調査において、郵送料金およびデータ入力などを行うため、本年度の約半分程度の予算が必要であることが見込まれる。
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