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2013 年度 実施状況報告書

潜在連合テストを用いたストレス状態の測定―汎用化に向けた検討―

研究課題

研究課題/領域番号 24730505
研究機関信州大学

研究代表者

佐藤 広英  信州大学, 人文学部, 准教授 (00598691)

キーワード潜在連合テスト / ストレス / Switching IAT / 反復測定
研究概要

平成25年度は,平成24年度に引き続き,潜在連合テスト(IAT)によってストレス状態を潜在的かつ行動指標で測定できるとする潜在的ストレス測定法仮説の検証を目指し,1つの研究を行った。
研究3では,平成24年度の研究2において開発したSwitching IATについて,ストレス状態の反復測定が可能かどうかを検証した。ストレス操作の前(pre)と後(post1),休憩時間(5分間)を挟んだ後(post2)の計3回,コンピュータ上でSwitching IATを実施した。その結果,Switcing IAT得点については,ストレス負荷による得点の増加および休憩時間による得点の減少は確認されなかった。一方,実施時ごとにストレス条件間の差を検討した結果,ストレス操作後(post1)において,低ストレス群よりも高ストレス群のSwitcing IAT得点が高い傾向が確認された。すなわち,Switching IATがストレス状態の変化を部分的に検出できる可能性が示された。ただし,研究2と比較して実験参加者数が少ないことから,今後より多くのデータを収集し,Swithcing IATがストレスの反覆測定に適用可能かどうかを検討する必要があると考えられる。
よって,次年度は,研究3の実験参加者を増やすこと,Switching IATの短縮化を目指し,試行数や刺激の呈示時間の修正などを実施する予定である。これらの研究により,より簡便かつ鋭敏なストレス状態の測定手続きの開発を目指していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画では,平成25年度はSwitching IATによるストレス状態の反復測定が可能であるか検証することを目的としていた。当初計画から特に変更点なく,この点について検討を行った。その結果,実験参加者数が不足しているものの,Switching IATによるストレス状態の反復測定の有効性を一部示すことができた。したがって,現在までの達成度としては,(2)おおむね順調に進展している」という評価が妥当と考えられる。

今後の研究の推進方策

次年度は,本研究課題において開発したSwitching IATの精緻化を優先課題として研究を進めていく。研究3において,Swithcing IATによるストレス状態の反復測定の有効性を一部示したものの,実験参加者が不足しており,未だ明確な結果とは言い難い。そこで,次年度も研究3を継続していく。また,もう一つの課題として,Switching IATの時間の短縮化を目指していく。新しいストレス状態の測定法としての汎用化を考えると,出来る限り時間が短い簡便な方法が求められる。そこで,IATの試行数の減少や刺激の呈示時間の短縮化など,測定精度を担保しながら時間を短縮する手続きを検討することとする。

次年度の研究費の使用計画

実験参加者が不足し,実験者および実験参加者への謝金が予定よりも少なかったため。研究計画を妥当性の検証よりも方法の精緻化に重きを置いたため,生化学的指標の分析費用がかからなかったために次年度使用額が生じた。
次年度はSwitching IATの精緻化を優先課題として研究を進めていくが,実験参加者数が不足しているという現状を踏まえ,次年度使用額および次年度助成金を以下の計画で使用する予定である。具体的には,パソコン関連の消耗品,実験参加者に対する謝品(文房具),心理学関連資料(文献),実験補助者への経費,実験参加者管理のためのウェブコンテンツの年間使用料,平成25年度の研究成果の発表や情報収集のための国内学会(日本心理学会・日本社会心理学会,日本パーソナリティ心理学会等)への旅費,研究成果を海外論文誌に公表するための英語論文校閲費に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Switching IATによるストレス状態の反復測定2013

    • 著者名/発表者名
      佐藤広英・河原純一郎
    • 学会等名
      日本心理学会第77回大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      20130919-20130921

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公開日: 2015-05-28  

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