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2014 年度 実績報告書

論理と感情,功利と義務:道徳的判断の心理的基盤に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730507
研究機関成城大学

研究代表者

中村 國則  成城大学, 社会イノベーション学部, 准教授 (40572889)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード道徳的判断 / 功利主義 / 義務論 / 二重過程モデル
研究実績の概要

これまでの研究成果の最終的なとりまとめを,補足的なデータ収集も含めて行った.具体的にはNakamura (2013)およびNakamura (2012)の研究成果を踏まえ,道徳的判断と二重処理過程モデルの関連を,功利主義的思考と義務論的思考との関連から考察すると同時に,新たなデータ収集を行い,道徳的ジレンマ間の関係を計量的に分析することから実証的に検討した.その知見は現在整理中である.また,実証的な検討についてはNakamura (2013)同様の因子パタンを確認し,これまでの検討で確認してきた傾向がロバストなものであることを確認した.このことから,少なくとも道徳のジレンマに対する心理プロセスを理解する枠組みとして,論理と感情の2方向からアプローチする二重処理過程モデルは有効な枠組みであるということは現時点では結論できるものと思われる.
それと同時に新たな研究展開として,使用言語の違いによる道徳的判断の変動を取り上げ,検討した.先行研究(e. g., Costa et al, 2014)に基づくと,道徳的判断課題を提示する言語が第一言語か第二言語かで自動的・感情的プロセスの関与が変わり,道徳的判断が影響を受けることが示されている.本年度はこの現象が日本語話者でも再現できるかを検討し,道徳的判断課題を英語で提示した場合と日本語で提示した場合とで比較する研究を行ったところ,先行研究と同様の知見を得た.この研究成果はNakamura (2015)で公表予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effect is sure, but explanation is unsure:Closer investigation of the foreign language effect with Japanese participants2015

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, K.
    • 雑誌名

      Proceeding of The 37th annual meeting of Cognitive Science Society

      巻: 37 ページ: 1-6

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 意図、良し悪し、そして確率~Knobe効果に対する確率と因果構造の影響から2014

    • 著者名/発表者名
      中村 國則
    • 学会等名
      日本認知科学会第31回大会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2014-09-20
  • [学会発表] 我が身に降りかかる災いはわざとではない2014

    • 著者名/発表者名
      中村 國則
    • 学会等名
      日本心理学会第78回大会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2014-09-10

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公開日: 2016-06-01  

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