本研究課題では、プライバシーの観点から迷惑行為被害につながる個人情報公開を抑止する方策を提言するため、プライバシー意識の特徴を明らかにする(研究1)、自己情報へのプライバシー意識が未知の他者への自己情報の公開に及ぼす影響を検証する(研究2)ことを目的とした。 研究1では、プライバシー意識を測定する、プライバシー意識尺度が開発された。研究2では、相手との関係予期によって、未知の他者への自己情報公開を規定する要因に違いがみられた。自己情報の公開の程度を高めていたのは、関係予期低条件では識別情報(自分を特定できる情報)へのプライバシーの低さ、関係予期高条件ではコミュニケーション期待の高さであった。
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