研究課題
18名の一般大学生を対象として、ユーモアとその生起を規定すると想定される3つの認知的要素(内的不適合、外的不適合、重大性)にかかわる脳部位を同定するためのfMRI実験を実施した。予備実験で作成された80の刺激を、「前半部」と「落ち」に分けて15秒間隔で提示し、脳活動の指標となるBOLD信号の変化を検討した。また、3つの認知的要素の主観的評定とBOLD信号の相関が見られる脳部位を同定した。次に、11名の自閉症者を対象として同様の実験を行い、一般大学生との差異について解析を進めている。
3: やや遅れている
本年度は、一般大学生と自閉症者、合計30名を対象として実験を実施したが、自閉症者を対象とした実験では、課題の理解や実験状況への適応などに困難さを示す参加者が一定数見られたため、一度の実験に多くの時間を要したり、実験のやり直しが必要になるなど、当初の計画より実験の遂行がスムーズに進まなかった。
今後、自閉症者のデータを追加し、定型発達者との差異をより詳細に検討する。また、道徳感情についての実験も実施し、自閉症者の社会的感情の特異性をもたらす脳内メカニズムを明らかにしたい。
自閉症者を対象とした実験が当初計画通りにスムーズに進まなかったため。
自閉症者を対象とした実験を引き続き実施する。
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Research in Autism Spectrum Disorder
巻: In press ページ: 未定
10.1016/j.rasd.2015.01.002
小児の精神と神経
巻: 印刷中 ページ: 未定
発達心理学研究
精神医学
http://www006.upp.so-net.ne.jp/ito_h/