本研究では,大学生の自律的な進路意思決定を促す流動的な社会にも適応できる資質としてのキャリア・アダプタビリティに着目し,その形成過程を検討した。本研究の研究成果として,キャリア・アダプタビリティの関心,コントロール,好奇心,自信の側面が形成していくと進路成熟度は高まることが示された。また,これらのアダプタビリティを促す要因が同定され,教育・支援可能性が明らかにされた。その上で,このキャリア・アダプタビリティ形成モデルを元に,自身のキャリア・アダプタビリティの形成段階や今後の進路意思決定の方向性を確認できる自己診断式フローチャート教材が開発された。
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