研究課題/領域番号 |
24730555
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 比治山大学 |
研究代表者 |
森野 美央 比治山大学, 現代文化学部, 講師 (00413659)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 情動調整の発達 / 幼児期 / 保育者 |
研究概要 |
年度前半は、実施計画に記載した通り縦断的関与観察の準備を行った。まず、本学研究倫理委員会へ研究計画の審査を依頼し、5月25日に「承認」との判定を得た。次に、承認を得た研究計画に基づき、これまで予備的検討を行ってきた園へ縦断的関与観察の依頼を行い、承諾を得た。その後、園へ保護者と園児に対する依頼方法を相談し、保護者には文面で、園児には「お集まり場面」で依頼をした。その結果、承諾を得られた園児(50名中49名)について、研究補助者とともに「お集まり場面」における観察を開始し、ラポール形成および情動調整不足児と過剰児の選出を行った。 情動調整不足児(生の情動がそのまま行動に出てしまう児)と過剰児(情動を調整しすぎる児)の選出については、数回の「お集まり場面」観察時に、保育者が情動調整に関する個別の言葉かけをしたり、身体接触をしたりする姿が多く見られた児を対象にすることとした。 年度後半に入る前、年末以降の研究中断(産前産後の休暇又は育児休業による中断)が予測されたため、年度後半は、中断後の研究再開がスムーズに進むよう、研究計画に記載した2種類の研究【基礎的研究:情動調整4種類はどのように変化するか】と【臨床応用的研究:情動調整不足児や過剰児への個別の情動調整と児の発達との関連】の予備的実施(服装着型の小型カメラ操作方法やエピソード記述方法確認)をした。更に、総合考察の準備として、情動調整に関する知見を整理し、論文「乳幼児期における情動調整研究の動向と展望」にまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、幼児期における情動調整の発達的変化に保育者がどのような役割を果たしているかを明らかにするものである。当目的を達成するため、研究中断後の再開に向けてでき得る限りの準備(研究実績の概要を参照)を行い、再開後の研究が順調に行える状態となっている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度に行った準備(研究実績の概要を参照)をふまえ、研究再開後に縦断的関与観察を開始し、【基礎的研究】と【臨床応用的研究】を進めることとする。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究中断にともなう未使用予算(次年度使用額(B-A)379,719円)は、研究再開年度に使用する予定である。
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