研究課題/領域番号 |
24730555
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
森野 美央 長崎大学, 教育学部, 准教授 (00413659)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 情動調整の発達 / 幼児期 / 保育者 |
研究実績の概要 |
縦断的関与観察三年目となり、5歳児となった子ども達の「お集まり場面」の観察を行った。転園・入園等により、最終的に5歳児2クラス36名が調査対象となった。途中入園児に関しては、これまでと同じく、その都度、園から本研究について個別に説明・了解を得ていただく方法をとった。 調査園保育者への報告会は、園と相談し、これまでの年度途中と年度最後の2回に、2学期最後の1回を加えて計3回行った。研究成果を還元するとともに、観察のみでは十分把握できなかった「保育者の意図」や「幼児一人ひとりの背景」について情報をいただくとともに、進学後も観察を継続する子ども※についても情報をいただき、理解を深めることができた。 また、今回は園での調査最終年度にあたることから、本研究で取り上げている「情動調整」について、様々な研修会、講演会を通じての発信に加え、調査園の協力をいただいて、調査園保護者に向けて、子育て講座とお別れ会にて時間をいただいて、三年間のお礼と研究成果の還元をすることが叶った。更に、最終年度に向け、研究成果の投稿準備を進めることもできた。 ※当初計画にはなかったが、園の協力をいただいて、複数の進学先の中から、5~10名と、一定数の園児が進学する2校のうち、A小学校にて継続観察が叶うこととなった(A小学校への説明、依頼を経て内諾をいただいた後、A小学校進学予定の保護者へ小学校での継続観察について協力依頼を行い、8名の園児さんの観察を継続する準備を整えることができた)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
妊娠、出産による初年度の縦断的関与観察中断、また県外研究機関への異動が重なり、これまでの調査対象園と似たフィールドを探すところから開始したことで、縦断的関与観察のスタートが遅れた。しかし、新たな園での研究は計画通りに進み、更に当初の計画にはなかった、進学後の情動調整の観察も叶うこととなったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果の発信をするとともに、小学校1年時の【基礎的研究】と【臨床応用的研究】を進めることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
産前産後の休暇と育児休業による研究中断が原因で生じた期間延長の影響が残っている。当初は、縦断的関与観察を3年行った後、研究総括を1年、という計4年の計画であったが、産休・育休による研究中断(初年度の縦断的関与観察中断)、県外研究機関への異動により、これまで関係を築いてきた調査対象園ではなく、新たな調査対象園を探す必要にせまられ、縦断的関与観察のスタートが遅れたため、4年目(最終年度)にも観察が入った。 しかし、当初計画にはなかったが、進学後の観察が叶うこととなり、補助事業期間の延長申請をした。承認を得ることができたため、未使用分は進学後の観察や研究成果発信等で使用する予定である。
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