本研究は、幼児・児童の言語理解における処理の逐次性について、話し言葉理解、読み理解という2つの観点から検討した。音声刺激の指示対象を特定する課題およびテキストに空白を挿入した文章の理解課題の結果より幼児・児童は、成人と同様に言語情報を逐次的に処理していることが示唆された。また、逐次的な処理に伴う負荷は成人よりも高いことが示唆された。さらに、実行機能の発達過程と言語理解課題の関連性を検討するため、DCCS課題遂行時の眼球運動を測定した。その結果、眼球運動を指標とすることで、実行機能の発達の個人差を測定できることがわかり、言語理解の発達との関連性を検討可能であることがわかった。
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