研究課題/領域番号 |
24730585
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
山田 幸恵 東海大学, 文学部, 准教授 (30399480)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 信頼関係の構築 / 里親の心理 |
研究実績の概要 |
研究2「里子の悲嘆の心理的過程の検討」、研究3「里子が里親と新しい家族に適応する心理的過程の検討」、研究4「里親と新しい家族が里子を家族として受容する心理過程の検討」のインタビューを進めるにあたり、対象者との信頼関係を構築することができた。日程の調整がつかず、今年度はインタビュー形式での調査を実施することができなかった。しかしながら、東日本大震災以降、岩手県里親会が実施している親族里親等支援事業の一環として開催される里親サロンに参加し、里親の方々のお話をうかがい、現状について把握することができた。また、日程の調整が可能であればインタビューを承諾してくださる対象者も新たに得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成25年9月~平成26年3月まで研究者が産前・産後休業および育児休業をとったことから研究が中断されたため、平成25年から開始予定であった研究2~研究4のインタビューが申請時のスケジュールより遅れた。 また、平成26年9月に研究者が東海大学に異動したことにより、物理的距離が遠くなったことと、育児のため宿泊を伴う研究出張が困難になったことなどから、対象者とのインタビュースケジュールの調整が困難になった。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の延長申請を行い、承認された。 本研究は対象者の死別経験についてをインタビューでうかがうことから、対象者と研究者の信頼関係の構築が重要であり、さらに非常に繊細な配慮が必要となる。そのため、長期間にわたり関係構築の努力を重ねている。そのため、さらにもう1年の期間延長を申請予定である。 研究2については、震災から5年たった現在においても里子たちにとって震災や亡くなった実親について語ることは非常に困難な状況が続いており、インタビューが里子の傷つきをもたらす可能性もあり、研究目的の修正が必要である。そのため、研究2と研究3関しては、里子が震災後5年の現在では未だ語れる状況にないことや、里子の傷つきの可能性にも配慮し、研究のメリットよりデメリットが上回ると考えられることから研究を中断する。 里子たちの多くは学齢期であり、主に学校により支援が提供されている。そこで、本研究では里親の臨床心理学的支援という視点に焦点を絞る形で研究計画を変更する。具体的には、新規の研究として「里親の支援体制についての研究」として里親を対象とした調査を実施する。また、支援者を対象とし「親族里親への支援の現状と課題」についてインタビュー調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2013年9月から2014年3月まで研究者が産前・産後休業および育児休業をとっていたことから、その期間は研究が中断したため。また、乳幼児を育児中のため長期の研究出張ができず、国際学会への参加を見送ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
研究期間を延長申請したことから、次年度も継続して研究を実施する。 インタビュー調査及び研究成果発表のための旅費、研究に使用する備品(パーソナルコンピューター)購入等で使用予定である。
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