研究課題/領域番号 |
24730592
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
浅野 憲一 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60583432)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | IBS / 認知行動療法 |
研究概要 |
研究1 BIBSSQ日本語版の開発(1)目的;IBS傾向を測定するための尺度としてBIBSSQの日本語版を作成し標準化を行った。(2)方法;大学生約300名に対し,BIBSSQ日本語版原案,を用いた質問紙調査を実施した。(3)結果:BIBSSQ日本語版の健常群における信頼性及び妥当性の確認を行った。 研究2 IBS傾向と緊張を伴う社会的状況における恐怖感・不安感,回避行動の関連の検討(1)IBS傾向と社会的状況における恐怖感・不安感,回避行動の関連を検討した。(2)方法:大学生約150名に対してBIBSSQ日本語版,K6,LSAS-Jを実施した。(3)結果:IBS傾向が高い人は,IBS傾向が低い人と比較して,抑うつ・不安傾向,社会的場面での恐怖感・不安感および回避行動が高いことが示された。 研究3 IBS症状に対する対処方略尺度の開発(1)目的;IBS症状に対する対処方略を測定する尺度を開発することを目的とした。(2)方法;大学生399名に対して質問紙調査を実施した。(3)結果;IBSに対する対処方略として4因子が抽出された。また,IBS傾向高群と低群において対処方略に差がみられた。 上記の3つの研究により,IBS傾向を測定するための測度を開発し,IBS傾向者の認知行動的要因を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
IBS傾向を測定する尺度を開発するために必要不可欠な,臨床群の研究協力者の募集が難航し,データ収集が不十分であるため。
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今後の研究の推進方策 |
WPAI-IBS日本語版およびBIBSSQ日本語版を臨床群を対象に実施し,標準化を行う。次いで,IBSに関連する認知行動的要因を抽出するための質問紙調査および半構造化面接を実施する。それらの結果を受けてIBSの認知行動モデルを作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度は調査協力者を募集した際に臨床群が十分に集まらなかったため,研究の進捗に遅れが生じた。その結果,協力者への謝礼および学会発表等に要する費用が当初予定より低く,未使用額が生じた。次年度は研究推進方策に基づき,臨床群への調査依頼の謝金および研究成果の報告・発表を中心に研究費を使用する。
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