研究課題/領域番号 |
24730593
|
研究機関 | 東京成徳大学 |
研究代表者 |
加地 雄一 東京成徳大学, その他部局等, 准教授 (80575134)
|
キーワード | 言語発達 |
研究概要 |
1.文献研究を行い、赤ちゃんは自分が直接経験しなくても、高度な模倣(合理的な模倣)や、社会的に他者を評価して行動すること、社会的優劣順位の判断、ベイズ統計に基づく推論が出来ることを紹介した。発語前の赤ちゃんが一般に想像されている以上の認識力を持っている可能性があることを指摘した。それと同時に、赤ちゃんの有能性についての慎重な研究(高度な能力と解釈されていたものが、実はより低次な能力によって解釈可能とする研究)も高く評価されるべきであることも指摘した。 2.幼児を対象に砂遊びの情動安定作用について心拍を計測して検討した。砂に触れることが情動安定作用の決定要因かどうかを判別するために手袋条件と素手条件とを設けて比較検討した。実験の結果,手袋をしたか否かに関わらず,砂遊び後には前よりも有意に心拍が低下した。このことから,砂に直接触れることは砂遊びの情動安定作用の決定要因ではなく,砂を用いて自由に表現することが情動安定作用の決定要因であることが示唆された。このような活動を通して言語発達が促されていく可能性がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属機関を移ったため。
|
今後の研究の推進方策 |
所属機関を移り,研究協力者(就学前の子どもとその保護者)をリクルートしやすい環境になったため,文献研究を踏まえて実験・調査を実施する予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
実験,調査の実施ができなかったため。 実験,調査協力者への謝金として使用する予定。
|