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2014 年度 実績報告書

脳糖代謝量に左右差があるアルツハイマー病・軽度認知障害の認知機能障害と、その査定

研究課題

研究課題/領域番号 24730594
研究機関北里大学

研究代表者

村山 憲男  北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (00617243)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード臨床心理学 / 心理アセスメント / 認知症
研究実績の概要

脳糖代謝量は、脳の活動状態を示す代表的な指標である。研究代表者らのこれまでの研究や臨床のデータから、最近、アルツハイマー病(AD)やその前駆状態である軽度認知障害(MCI)には、脳の左半球と右半球の糖代謝量に有意な左右差が認められる事例が存在することが明らかになった。
本研究では、まず、脳糖代謝量に左右差があるAD・MCIには認知機能障害を中心とした心理的特徴にどのような違いがあるかを明らかにすることが目的であった(研究目的①)。これに関して、左半球に優位な脳糖代謝量の低下がある事例は、それ以外の事例と比べて、言語性記憶が低下していることが明らかになった。一方、言語性知能を含め、他の認知機能には有意差は得られなかった。また、左半球に優位な脳糖代謝量の低下がある事例は、それ以外の事例と比べて、MCIではなくADと診断される割合が多かった。この結果について、学会や学術誌を通して報告した。
また、このような事例に対する新しい臨床心理査定法に関しては(研究目的②)、既存のWAIS-IIIとWMS-Rの検査バッテリーが有用であることが示唆された。しかし、これらの特徴は、心理検査によってそれを鑑別できるほどの精度は得られなかった(研究目的③)。研究目的①~③で作成したデータベースは、健常群のデータを含め、今後の研究に有意義なものとなった。健常高齢者における脳糖代謝量と認知機能の局在論的な関係(研究目的④)については、今後の研究課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cognitive dysfunction in patients with very mild Alzheimer's disease and amnestic mild cognitive impairment showing hemispheric asymmetries of hypometabolism on 18F-FDG PET2015

    • 著者名/発表者名
      Norio Murayama, Kazumi Ota, Koji Kasanuki, Daizo Kondo, Hiroshige Fujishiro, Yuko Fukase, Hirokuni Tagaya, Kiyoshi Sato, Eizo Iseki
    • 雑誌名

      International Journal of Geriatric Psychiatry

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1002/gps.4287

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 軽度認知障害やアルツハイマー病における脳糖代謝量の非対称性と認知機能の関係2014

    • 著者名/発表者名
      村山憲男, 井関栄三, 太田一実, 笠貫浩史, 藤城弘樹, 田ヶ谷浩邦, 佐藤潔
    • 学会等名
      老年精神医学会

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公開日: 2016-06-01   更新日: 2021-01-27  

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