本研究では、自閉症スペクトラム障害(以下、ASD)児・者を対象としたグループワークによる自己理解プログラムを、年齢に合わせた形で実施した。児童期のASD児を対象とする場合、保護者を対象としたプログラムも並行して実施し、保護者自身の支援と同時に、児童の自己理解を間接的にサポートすることを目指した。プログラムの効果について、アンケート調査を用いて検討した。その結果、児童期ASD児において社会的スキルの向上、保護者において養育スキルと子育て効力感の向上、青年期・成人期ASD者において心の疲労度の改善が見られ、プログラムの有用性が示唆された。また関連して、セルフモニタリング尺度の作成を行った。
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