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2013 年度 実施状況報告書

怒り反すうが生活習慣や循環器系疾患に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 24730602
研究機関岐阜医療科学大学

研究代表者

八田 武俊  岐阜医療科学大学, 保健科学部, 講師 (80440585)

キーワード怒り反すう / 睡眠 / 循環器系疾患
研究概要

本年度は、若年者に対して怒り反すう特性と睡眠との関連について検討した。参加者は4年制大学の学生262名(女性137名,男性125名)で,参加に同意できる者のみ回答するよう求めた。その結果、睡眠に関する問題と怒り反すう特性との関連性が示された。さらに,怒り喚起は睡眠に関する問題と関連がないことから、睡眠との関連は怒り反すう特有であると考えられる。また、173名の高齢者について怒り反すうと睡眠に関わる問題との関連を調べたところ、若年者同様、高齢者においても怒り反すうは睡眠の問題と関連することが示され、怒り反すう特性が高い人はそれが低い人より睡眠に関する問題を抱えていることが示された。一方、昨年度収集した高齢者のデータを用いて、怒り反すう特性と循環器系疾患に該当する高血圧、脳卒中、狭心症の既往歴との関連を検討した。その結果、怒り反すう特性とこれらの循環器系疾患との関連は示されなかった。ただし、本研究がデータを獲得する住民検診のうち、多種多様な複数班のデータ整理にはかなりの時間を要するため、分析の対象としたのは昨年度のデータのみである。そこで、本年度収集したデータを加えて、再分析を行う。また、脳梗塞・脳出血といった脳血管疾患や、狭心症・心筋梗塞といった虚血性心疾患のリスク因子であることが指摘されている頸動脈の内膜中膜複合体厚(IMT)と怒り反すう特性との関連についても検討したが、その関連性についても示されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現段階においては、危惧されたデータ収集についてもある程度順調であるが、近年の健康意識の高まりと、20歳以上の大学生を対象とすることから、喫煙、飲酒を生活習慣とする若年者のデータがかなり不足している。また、各年度における医学的なデータを含む総合的データを受け取り、分析するまでに若干の遅れが生じている。また、怒り反すうと循環器系疾患との関連は明らかにされていない。

今後の研究の推進方策

本年度は、若年者と高齢者の両方に関して怒り反すうと日常的なストレス反応との関係を検討する。また、これまでに得られた成果について学会で発表するなどして公表する。最終的に怒り反すうと生活習慣、循環器系疾患の関連性についてまとめる予定である。また、喫煙、飲酒を生活習慣とする若年者のデータが不足していることから、これらのデータの充足すべく調査を実施する。

次年度の研究費の使用計画

本研究がデータを取得する住民検診には、さまざまな大学が参画しており、各健診班のデータ整理にはかなりの時間を要する。それゆえ、申請者の手元に完全なデータが届くのは年末から年始ごろになってしまい、現段階で成果を論文やデータをまとめるに至っていない。
現在、集約されたデータをできる限り早く論文としてまとめるため、データの入力、論文の校閲などについて外的資源を利用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 日本語版怒り反すう尺度の年代差に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      八田武俊・八田純子
    • 雑誌名

      岐阜医療科学大学紀要

      巻: 7 ページ: 11-17

  • [学会発表] 日本語版怒り反すう尺度の年代差に関する研究

    • 著者名/発表者名
      八田武俊・八田純子
    • 学会等名
      日本心理学会第77回大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター・札幌市産業振興センター

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公開日: 2015-05-28  

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