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2014 年度 実績報告書

音の特徴による知覚的体制化とその相互作用の神経基盤に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730618
研究機関京都大学

研究代表者

小野 健太郎  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (30435870)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード聴覚 / 知覚的体制化 / 音楽経験 / 音楽能力
研究実績の概要

本研究の骨子は、ピッチやリズムといった音の基本的な特徴によって音列に知覚的体制化が生じる事で、我々の音知覚の神経メカニズムがどのような影響を受けるのかを明らかにすることであった。

本研究期間中には、1)リズムパターンあるいはピッチパターンによる音列の知覚的体制化が生じることで、音の欠落知覚にどのような影響が見られるか、2)音楽経験の有無によって音の欠落知覚における知覚的体制化の影響にどのような違いが見られるか、3)複数の特徴によって知覚的体制化が生じる場合に、音の欠落に対する相互作用が見られるか、に関する研究を脳磁図およびfMRIを用いて実施した。

そして、1)音列中の音の欠落を検出する感度が向上すること、2)これらの知覚的体制化によって、音列中の音の欠落に対する聴覚野の反応が増加すること、3)音楽経験の有無によって左半球の聴覚野および右頭頂葉の反応が異なること、などが示され、知覚的体制化への聴覚野の関与が明らかになっただけでなく、音楽経験によって新たな脳部位の関与が加わることも明らかにした。これらの結果は、知覚的体制化によって次に聞こえるであろう音への期待が高まり、その期待と実際に聞こえる音とのマッチングに聴覚野および右頭頂葉などが関わることを示唆している。これらは2報の論文として刊行した。これらの研究は脳磁図を用いて行ったが、より空間解像度の高いfMRIを用いた実験を最終年度に行った。この実験でもやはり知覚的体制化における聴覚野の関与を示すことができ、現在論文を投稿中である。最終年度は、この実験のほかに複数の学会にて本研究費で得られた成果についてのポスターおよび口頭発表を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Neural correlates of perceptual grouping in the processing of sound omission by musicians and nonmusicians2015

    • 著者名/発表者名
      Ono K, Altmann CF, Matsuhashi M, Mima T, Fukuyama H.
    • 雑誌名

      Hearing Research

      巻: 319 ページ: 25-31

    • DOI

      10.1016/j.heares.2014.10.013

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 音の欠落知覚に対する群化と音楽経験の影響2015

    • 著者名/発表者名
      小野健太郎
    • 学会等名
      第2回Neuromusic Conference in Akita
    • 発表場所
      秋田県立脳血管研究センター
    • 年月日
      2015-02-13
  • [学会発表] 脳磁図(MEG)を用いた音楽認知研究2014

    • 著者名/発表者名
      小野健太郎
    • 学会等名
      第2回宮古島神経科学カンファレンス シンポジウム「音楽と脳:知覚から表出まで」
    • 発表場所
      宮古島ホテルブリーズベイ
    • 年月日
      2014-11-07 – 2014-11-08
  • [学会発表] 音列に対する知覚的体制化が音の欠落知覚に与える影響と音楽経験の効果2014

    • 著者名/発表者名
      小野健太郎, Christian Altmann, 松橋眞生, 美馬達哉, 福山秀直
    • 学会等名
      第29回日本生体磁気学会
    • 発表場所
      大阪大学吹田キャンパス
    • 年月日
      2014-05-29 – 2014-05-30

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公開日: 2016-06-01  

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