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2012 年度 実施状況報告書

前頭前野における神経調節物質の影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730641
研究種目

若手研究(B)

研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

渡辺 由美子  独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 主任研究員 (20425739)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード前頭前野 / ドーパミン
研究概要

学習や記憶、思考や推論など様々な高次脳機能に欠かせない前頭前野は、ドーパミンやアセチルコリンなど様々な神経調節物質の影響を受けている。これまでの研究からドーパミン細胞がゆっくりとした情報伝達だけでなく、前頭前野に素早く情報を伝える役割も果たしていることが明らかになっている(Watanabe et al., 2009)。そこで本研究では前頭前野が、ドーパミンやアセチルコリンなどの神経調節物質の影響をどのように受けているのかを、ミリ秒オーダーの時間解像度で明らかにすること、これらが前頭前野および関連する神経回路における情報処理にどのように影響するかを明らかにすることを目的とした。平成24年度はまずドーパミン細胞のある中脳腹側被蓋野の電気刺激による前頭前野での応答について16チャンネルのマルチ電極を用いてラットより計測し、刺激による応答が前頭前野の各層でどのように伝搬するのかを調べた。得られたデータを用いて電流源密度解析法(Current source density analysis, CSD)を行い、前頭前野で活動がどのように伝搬されていくかを明らかにした。また前頭前野へは、視床から強い投射が見られること、ドーパミン、アセチルコリンなどを分泌する神経細胞はいずれも視床へも投射していることから、これらの物質が視床を経由して間接的に前頭前野に影響を与えている可能性も考えられることから、視床から計測された神経活動のデータを解析し、視床から前頭前野に送られる情報の詳細を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度、新たな手法を用いた研究を行うためのセットアップを進める予定であったが、研究を行うための新たな研究施設のスペースを確保することができず、セットアップが進められなかった。

今後の研究の推進方策

今後はこれまで行っている手法を用いてできる限り研究を進めるとともに、引き続き新たな手法を用いた研究のための準備を進める。

次年度の研究費の使用計画

新たな研究手法を始めるための機器を購入するために研究費を使用する。またこれまで行っている手法を用いた研究を引き続き推進するために、電極などの消耗品の購入のために研究費を使用する。研究成果の発表、情報収集のために学会や研究会へ参加するための旅費として研究費を使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Task-dependent modulation of saccade-related activity in primate thalamic mediodorsal neurons.2013

    • 著者名/発表者名
      Watanabe and Funahashi
    • 学会等名
      第90回日本生理学会大会
    • 発表場所
      東京(タワーホール船堀)
    • 年月日
      20130327-20130327
  • [学会発表] Information transformation of thalamic mediodorsal neurons during spatial working memory performance.2013

    • 著者名/発表者名
      Watanabe and Funahashi
    • 学会等名
      International Neuropsychological Society 41st Annual Meeting
    • 発表場所
      アメリカ合衆国ハワイ州(ヒルトンワイコロアビレッジ)
    • 年月日
      20130208-20130208

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公開日: 2014-07-24  

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