本研究は、小学校教育へと接続する幼児教育のあり方を検討することを目的としていた。質問紙調査から、多くの保育者は読みや計数を幼児期からできるようになることを重視していた。しかし、幼児が文字や数に興味を持つような教室を構成している一方で、文字や数を使う遊びはあまり行われていなかった。幼児教育の実践から、保育者は保育所における教育は小学校における教育とは異なるという認識をもっているが、保育所で行う学習となると小学校における学びに近くなっていた。保育コンサルテーションを通じて、幼児の学びの意欲を高めることのできる遊びを保育者が考案できるようになり、幼児期に相応しい教育がみられた。
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