本研究では,保育専攻学生の「子どもの状況に基づいて一斉保育の描画指導案を作成する態度」に及ぼすペルソナ/シナリオ法の効果を検証した。学生に対してペルソナ/シナリオ法の実施か,もしくは,描画をしている年長児を思い浮かべさせた。その後,学生の指導案をルーブリックにより評価した結果,「子どもたちが興味関心を持っている遊びをイメージできる」と「一人ひとりへのかかわりをきちんと考えることができる」の規準においてペルソナ/シナリオ法を実施した学生の評価得点が高かった。このことから「子どもの状況に基づいて一斉保育の描画指導案を作成する態度」の形成において,ペルソナ/シナリオ法が有効であることがうかがえた。
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