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2012 年度 実施状況報告書

明治期から昭和初期の学校教育における子どもと教師の「修養」に関する歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730667
研究種目

若手研究(B)

研究機関國學院大學

研究代表者

齋藤 智哉  國學院大學, 文学部, 准教授 (80570481)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード修養
研究概要

平成24年度の研究計画に従い、奈良女子大学付属小学校が保管する学校文書の調査並びに資料撮影を、平成24年9月と平成25年2月の2回に分けて行った。当初は木下竹次主事時代に限定した資料収集を行う予定であったが、『学校日誌』『職員会記録』『学習指導要領』を読み進めていくうちに、木下の「修養」の中心を占めている「姿勢」に関して、新たな発見があった。先行研究においても、奈良女子高等師範学校付属小学校で「姿勢」が重視されたのは木下着任以降だとされていたが、先代の眞田主事が開校当初から主張していたことが明らかになったのである。
したがって、資料収集の方針を転換し、木下主事時代に限定せず、奈良女子高等師範学校付属小学校開校時から敗戦までの全史料を閲覧し撮影することにした。その結果、デジタルカメラで2000枚を超える資料を収集することができた。
本年度の資料調査は奈良女子大学付属小学校でしか行うことができなかったが、先行研究の知見を覆す新たな資料と大きな発見があったことは、木下竹次に限らず、戦前期の学校教育における「修養」研究において新たな側面を見出し、従来の観念的で抽象的な「修養」研究に一石を投じる大きな可能性を生み出すことができたと確信している。
また、資料調査と平行して、1930年代の木下竹次の「修養」に関する整理を行い、日本教育方法学会において個人発表を行った。当該発表を通して、参加者からのコメントから、本研究の重要性を再確認することができた。また、今後の研究の方向性に関する貴重な示唆を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

奈良女子大付属小学校所蔵の資料を閲覧することを通して、先行研究では触れられていない新資料と新事実の発見があったため、資料調査の期間と撮影の分量を大幅に増やすことになった。その結果、デジタルカメラでの撮影が2000枚を超えることになり、資料の分析等に予想外に時間を割かれている状況にある。
現在は、奈良女高師付小の新資料の分析を進めると共に、『学習研究』を中心とした木下竹次の諸論考のうち、「修養」に関連する体育関係の論考の分析を進めている状況にある。

今後の研究の推進方策

早急に新資料の分析を終了させ、木下竹次に関する「修養」研究を終了させる。そして、芦田恵之助と沢柳政太郎の「修養」に取り掛かる。しかし、予想外の新資料の発見により、初年度の進み具合が芳しくなかったため、1年延長することも視野に入れて研究を進めていくことにしたい。

次年度の研究費の使用計画

・奈良女子大付属小学校への追加の資料調査
・撮影資料のテキストファイル化
・学会等での発表費用(主に旅費)

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 1930年代の木下竹次における「修養」

    • 著者名/発表者名
      齋藤智哉
    • 学会等名
      日本教育方法学会
    • 発表場所
      福井大学

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公開日: 2014-07-24  

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