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2013 年度 実施状況報告書

明治期から昭和初期の学校教育における子どもと教師の「修養」に関する歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730667
研究機関國學院大學

研究代表者

齋藤 智哉  國學院大學, 文学部, 准教授 (80570481)

キーワード修養 / 姿勢 / 木下竹次 / 眞田幸憲
研究概要

平成24年度に奈良女子大学付属小学校にて行った資料調査の検討を踏まえ、不足する資料(『学校日誌』『職員会記録』等)の調査を行った。また、総計2000枚近くの写真資料の検討中に、奈良女子大学付属小学校関係者より新資料が発見されたとの連絡を受け、研究開始当初は把握していなかった新資料の検討に予想以上の時間を要したため、当初の計画通りに研究を進めることができなかった。
一方、平成24年度に入手した『学校日誌』等の検討を通して、研究開始以前は把握できていなかった新たな事実を発見することができた。すなわち、奈良女子高等師範学校附属小学校の学習法における「姿勢」の重視は、初代主事である眞田幸憲の時代から始まっていたという新たな事実である。この事実の発見によって、木下竹次が自律的学習において「姿勢」を重視したという先行研究の知見を、大幅に見直すことが必要になった。
以上、二つの大きな進展により、奈良女子高等師範学校附属小学校における自律的学習の根帯である「修養」の中心に位置づく「姿勢」の意味と実践の展開を、木下竹次主事時代のみのものとして捉えるのではなく、開校時から戦中期までの長期間にわたるものとして描くことが可能になった。今年度は、上記の見通しが立った時点で研究が終わってしまい、収集した資料の整理も完全に終わっていない状況にある。また、研究計画で予定していた澤柳政太郎と芦田恵之助の検討までは、十分に行えていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

・奈良女子大学付属小学校所蔵の資料のうち、本研究に必要な資料が予想以上に多く、調査・収集に多くの時間を費やさざるを得なかった。また、資料の検討にも、同様の理由で相応の時間を要さざるを得なかった。
・新資料の発見により、研究計画の見直しを行う必要が生じたこと。

今後の研究の推進方策

平成26年度前期中に奈良女子高等師範学校附属小学校関連の資料の検討を終え、同校における開校時から戦中期までの「修養」の実践の展開を構造的に叙述し、年度内に学会誌や大学紀要などに投稿を行う。また、奈良女高師附小を対象とした「修養」研究で得た知見と対照させながら、芦田恵之助、澤柳政太郎における「修養」の位置を明らかにし、次の研究へのグランドデザインを準備したい。また、長野県飯田における西尾実の実践に着目し、長野県飯田における「修養」も本研究の射程に入れて展開する準備を行いたい。

次年度の研究費の使用計画

奈良女子大学付属小学校からの新資料発見にともなって、再調査が必要となったため。
資料(写真)の文字起こしと、学会発表等の旅費。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 奈良女子高等師範学校附属小学校の学習法における身体‐「修養」・「姿勢」・「肚腰練成」‐

    • 著者名/発表者名
      齋藤智哉
    • 学会等名
      日本教育方法学会
    • 発表場所
      埼玉大学

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公開日: 2015-05-28  

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