多様な教育理念や方法を制度的に承認した上で、全体的な教育の質をも維持する公教育制度を構築することは可能か。本研究は、日本とオランダ両国の事例を取り上げ、公教育制度とオルタナティブスクールの関係性を探ることで、上記の問いに対する回答を得ることを目的とした。本研究により、オランダにおいて多様な教育実践を保証するための方策である教育監査制度において、各学校の自己評価を積極的に活用するなどの変化が見られること、及び日蘭両国において、公教育制度下におけるオルタナティブスクールの「認証」の問題を抱えていることが明らかになった。
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