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2013 年度 実施状況報告書

イギリスの企業と大学における「アカデミック-職業ディバイド」の実態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730706
研究機関北海道大学

研究代表者

飯田 直弘  北海道大学, 高等教育推進機構, 准教授 (80578063)

キーワード大学入学者選抜 / 大学と企業の協働 / イギリス
研究概要

本研究は、イギリスの企業と大学における「アカデミック-職業ディバイド」(academic-vocational divide)の実態とその諸要因を解明することを目的とする。企業と大学に対する質的ケース・スタディにより、多角的な視点からディバイドの実態を明らかにし、以前の学校調査との整合性を検証した上で、イギリス社会におけるディバイドの実態とその諸要因に関する新たな知見を提示する。
「アカデミック-職業ディバイド」は、(1) 職業資格が相対的に低位に位置づけられている状況(認識レベル)、(2)職業資格が採用/入学における判断基準とされていない状況(実践レベル)として理解できる。また、その段階としては、(a) 政策・制度における段階、(b) 学校のカリキュラムと進路指導における段階、(c)資格を利用する雇用者や大学、もしくはエンドユーザーである生徒や親の選択に関する段階に分けられる。これまでの研究は(a)と(b)に取り組んだものであるのに対し、本研究はこれを踏まえた上で、(c)の雇用者と大学に焦点を当てる。
以上の趣旨に基づき、平成25年度はイギリスの大学のアドミッション・オフィスを中心とする調査を行った。その結果、各大学のアドミッション・ポリシーと実際の大学入学者選抜方法・基準に関して、分析枠組みとして設定した大学の属性により多様な状況がみられることがわかった。また、大学と企業の協働についても、「地域性」に関連した実態の多様性と課題を明らかにすることができた。これらの調査結果については、今後予定している企業への訪問調査及び大学等への補足調査により、さらなるデータを収集した上で結論づけるものとする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

イギリスの大学のアドミッション・オフィスを中心とする訪問調査を実施し、選抜基準等に関する情報を収集した。また、企業と協働で教育プログラムを開発・実施している大学、企業と大学の協働を支援する機関に対してもインタビュー調査を行うことができた。これらの調査により、研究目的の主要な部分を達成することができた。

今後の研究の推進方策

今後は企業に対する調査を実施し、採用基準や大学・中等学校との協働の取り組み・課題等についてヒアリングを行う予定である。また、これまでの成果に基づき、学会発表・論文投稿を行う。

次年度の研究費の使用計画

企業への訪問調査が先方の都合により次年度となったため。
企業への訪問調査並びに大学等への補足調査を実施する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] イギリスの資格制度改革における『アカデミック-職業ディバイド』に関する研究― 中等学校の『学力』と『地域性』に焦点を当てて ―2014

    • 著者名/発表者名
      飯田直弘
    • 学会等名
      大学入試センター平成25年度理事長裁量経費個別大学アドミッションセンター教員を中心とする入試研究に関する意見交換および研究成果発信の試み―大学入試研究会―
    • 発表場所
      大学入試センター(東京都)
    • 年月日
      20140311-20140311
  • [学会発表] イギリスにおける大学入学者選抜の改革―アドミッション・オフィスへのヒアリングを中心に―2014

    • 著者名/発表者名
      飯田直弘
    • 学会等名
      第3回比較高等教育研究会
    • 発表場所
      九州大学(福岡)
    • 年月日
      20140215-20140215
  • [学会発表] イギリスにおける大学と企業のパートナーシップ2013

    • 著者名/発表者名
      飯田直弘
    • 学会等名
      日本教育学会第72回大会
    • 発表場所
      一橋大学(東京都)
    • 年月日
      20130828-20130830

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公開日: 2015-05-28  

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