• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

幼児期の多文化・異文化経験や知識が認知に及ぼす影響の解明―選択的信頼に着目して―

研究課題

研究課題/領域番号 24730713
研究機関神戸松蔭女子学院大学

研究代表者

久津木 文  神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 准教授 (90581231)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード異文化理解 / 幼児 / 選択的信頼性 / 異文化に対する寛容性
研究実績の概要

本研究課題では、日本に暮らす幼児や児童の外国語話者と日本語話者に対する選択的に信頼する傾向を調べた。
Kutsuki(2015)、久津木(2013)及び(2012)では、比較的外国との接触が少ない通常の保育園・幼稚園に通う幼児を対象に、外国語に対する意識や、外国語を話す対象に対しての信頼をインタビュー及び実験的手法をもって調べている。欧米等で行われた研究では、主流言語に対しての”外国語”話者は、他の能力も劣っていると幼児では扱われる傾向があったが、そのような傾向はあまりみられなかった。外国語を話すこと、とくに”英語”に関して日本ではその社会的価値が高く、幼児もある程度そのように感じているようである。よって、英語を話すことや、英語を話す人は評価されており、選択的信頼課題においても、他研究のようにネガティブに解釈されないことが判明した。久津木(2014)及びKutsuki(submitted)では比較的、外国文化や外国と接触が高い国際学校の児童を対象に、外国人の文化的エラーに対する寛容性がどのような要因によって形成されているかについても質問紙調査を行った。その結果、以下のよな要因によって、より子どもは外国人に対して過剰に寛容ではなくなることが浮かびあがった。子どもの年齢(学年)、子どもの海外滞在経験の長さ、母親の母語が外国語であること、そして、母親が外国や自国の文化に関して語る傾向の高さ。各研究の方法は異なるものの、日本という文脈における外国や外国語(特に英語)に対する意識はそれらにあまり接触のない子どもは良いものだと解釈する傾向があり、年齢及び経験の蓄積により、フェアなものに変化することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] バイリンガルとして育つということ―二言語で生きることで起こる認知的影響―.2014

    • 著者名/発表者名
      久津木文
    • 雑誌名

      TALKS

      巻: 17 ページ: 47-65

    • オープンアクセス
  • [学会発表] イマージョン教育における英語学習動機と異文化理解2014

    • 著者名/発表者名
      久津木文・田中佑美
    • 学会等名
      異文化間教育学会, 第35回大会.
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2014-06-07 – 2014-06-08

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi