埼玉県内の中学校教員を対象としたアンケート調査を行い,栽培学習の実施状況を把握するとともに,栽培学習を取り巻く課題を顕在化して整理した。その結果,教員は栽培学習に対して「生きる力」の育成の学習効果を期待している反面,その実施には指導経験不足から半数以上の教員が指導に不安を抱えていた。栽培学習を取り巻く課題は,時間的制約,空間的・物質的制約,指導法の未確立,植物育成上の障害,教員の知識・情報の不足の5つに集約され,各々の解決策について検討した。また,健全な土壌にみられる団粒構造に着目しその指標化を図り,湿式篩別法と腐植率の測定によって,健全な土壌として3段階の指標が有用となる可能性を示唆した。
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