信念調査質問紙のクラスター分析と記述分析により「理想とする信念」として、①練習知識重視型、②練習知識共存型、③論理重視型、④探求重視型、⑤論理探求並列型があると明らかになった。型の変化要因は、子どもの数学的思考や探求過程に気づき信念を見直したこと、子どもが知識や概念を発見したり作ったりできることやその価値に気づいたこと、などがあると示唆された。さらに「実際の信念」を顕在化させるために、日本の数学教育者との対話でズレが生じた場面を分析した結果、観察観点が異なるだけでなく、その場面で大切にしようとしていることへの価値観や問題解決の学習のあり方への価値観に相違があることが明らかとなった。
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