研究概要 |
本研究では、科学的探究プロセスとメタファーという観点から、理科教育における語彙と文法という言語学的次元での学習言語を解明することを目的としている。 本年度は、1.文献調査では、第一に、科学の言語論(例えば、Halliday,2004)、理科教育における学習言語(例えば、Wellington & Osboren,2004)およびESL(English as Second Language) Science(例えば、Rosebery & Warren ,2008)、第二に、科学的探究プロセスとそのメタ理解(例えば、Flick & Lederman ,2004)、第三に、教科横断的な学習言語研究(例えば、Schleppegrell,2004;バトラー後藤、2011)について、文献・資料の収集・分析を行い、研究動向を把握した。 2.国際比較調査では、ESL Scienceの実績が豊富なアメリカの科学教育改革の動向を把握した。その結果、現在アメリカでは、政府主導によるSTEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)教育の強化・改善が進められており、その目標の一つとして、マイノリティー(エスニシティ、ジェンダー)の子ども達の学力向上が掲げられていることが分かった。
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