本研究の目的は、重度・重複障害児のQOL(Quality of Life)を高める造形活動の指導原理・方法を提示することである。そこで、本研究では先行研究の検討、及び特別支援学校の重複学級での実践研究を行った。本研究の成果は次の3点である。①1949年以降に公表された78稿の先行研究を整理・分析し、研究動向と課題を明らかにした。②従来経験知や暗黙知として認識されていた重度・重複障害児の造形活動の指導の実相を理論的モデルとして示した。③重度・重複障害児のQOLを高める指導の方策を、実態把握、題材開発、児童生徒と教員との関わり、授業運営、評価、授業改善の6種類の枠組みで示した。
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