研究課題/領域番号 |
24730739
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研究機関 | 聖カタリナ大学短期大学部 |
研究代表者 |
一色 玲子 聖カタリナ大学短期大学部, その他部局等, 助教 (30582241)
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キーワード | 製作学習 / 教育評価 / デンマーク / フィンランド / 家庭科 |
研究概要 |
本年度は1年次の調査に引き続き、デンマークおよびフィンランドの手芸・裁縫に関する製作学習の教育理論および評価方法について、文献調査、教員養成校の教員への聞き取り調査を行った。デンマークの国民学校では、2013年に新教科「手工とデザイン」が設置され、手芸・裁縫は新たにこの教科の中に位置づけられた。その経緯と、フィンランドの製作学習との共通点等を整理した。デンマークの教科目標やカリキュラムについては聞き取り調査を行い、その実態を明らかにすることができた。その状況については、次年度に家庭科教育関連学会で発表する予定である。両国とも、デザイン過程での探求や問題解決を通した知識と技術の習得を目標においており、その評価方法が学習モデルの手がかりとなりうることが示唆された。ただし、デンマークの新教科については2016年から完全実施のため、現在はモデル校での実施にとどまっている状況である。そのため、このモデル校の授業観察等を通して、この教科の教育理論および評価方法を分析、検討することが重要だと考えられる。評価においては、エヴァリエーションという側面よりも、アセスメントの側面が重視されており、アセスメントという側面からの評価方法についていくらか検討できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
家庭科製作学習の学習モデルの構築に向けた資料収集に関しては、デンマークの新教科について教員養成校UniversityCollegeUCCの教員等に聞き取り調査を行う等、おおむね順調に進展している。本年度は研究代表者の異動に伴い、2年次に計画していた授業視察をやむなく次年度に延期した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる次年度は、授業視察を実施するとともに、2年次までの資料調査をふまえた学習モデルの構築に努める。その成果を家庭科教育関連学会で発表するとともに、家庭科教育関連の学術雑誌に研究の成果を投稿する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者の異動に伴い、担当授業との兼ね合いから、渡航先のデンマーク、フィンランドの授業期間中の視察が困難であった。そのため、授業視察のための旅費および謝金を次年度に繰り越すよう、使用計画を修正した。 次年度に授業視察を実施し、旅費および通訳の方への謝金に充てる予定である。
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