研究課題/領域番号 |
24730771
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研究機関 | 天理医療大学 |
研究代表者 |
近藤 恵(有田恵) 天理医療大学, 医療学部, 助教 (40467402)
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研究期間 (年度) |
2013-02-01 – 2016-03-31
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キーワード | 病弱教育 / インクルージョン / トータルケア |
研究実績の概要 |
【研究目的】 本研究の目的は、ターミナル期にある子どもの「生を支える」という観点から、「医教一体体制」のモデルを提案することである。具体的には、①子どもホスピスを中心とした小児ターミナル期トータルケアの体制、②病弱教育体制(担当教員の養成・カリキュラム作成)について調査・研究し、よりよい病弱教育システムの開発を目指す。研究にあたっては、国際比較の観点を用いる。つまり、日本と同じような問題を抱えつつも子どもホスピスの設立や医療と学校教育の連携を積極的に行っている先進的な福祉国家・ドイツとスウェーデンを調査し、子どもホスピスや、病弱教育における教員養成の理論が日本で応用できるのかどうかを検討する。 【研究実施】 研究最終年度は、国内院内学級で行った質問紙調査の分析と国際比較を行った。国際会議及びドイツでの調査を予定していたが、現地の情勢悪化により、現地調査及び会議は延期した。 【研究成果】 今年度の研究成果は、院内学級に通学している子どもと保護者に行った調査結果から、治療中においても学校に通うことや友人との交流を継続して行いたいという子どもの希望と保護者の間にズレが生じていること、子どものニーズに病弱教育体制がどう答えているのかについて、国際比較において差が生じていることが明らとなった。本年度、延期された調査及び会議を経て、病弱教育システムについては今後検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、ターミナル期にある子どもの「生を支える」という観点から、「医教一体体制」のモデルを構築することである。本研究は、1.小児ターミナル期における病弱教育のシステムが整っているドイツ、スウェーデン両国でのシステムの調査及び現地での会議と2.日本国内での現状調査の2つの調査を基に行う計画をたてていたが、国外調査が現地情勢不安によって延期となったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は延期したドイツ、スウェーデンでの現地調査及び国際会議を開催し、病弱教育体制(担当教員の養成・カリキュラム作成)について調査・研究し、よりよい病弱教育システムの開発を目指す。 なお、現地調査や国際会議に支障をきたすようなことがあれば、調査の変更等を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究では平成26年度に海外調査及び会議を行う予定であったが、平成26年初旬より、現地調査先において、イスラム過激派によるテロ未遂事件、反イスラム運動の過激化及びデモが多発による現地情勢の悪化により、現地協力者の安全が確保できないため、調査及び会議を延期したため。
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次年度使用額の使用計画 |
現地情勢の安定をまって、調査及び会議を開催する。情勢の安定が得られない場合には、会議開催場所の変更および調査方法の変更を行い、研究を進めていく。
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