本年度は、研究最終年度であるため、論文執筆、ガイドブックの作成及び刊行、学会発表等、本研究成果の公表が主軸であった。 1.論文執筆及び研究紀要への投稿:筑波大学附属久里浜特別支援学校幼稚部教諭と共に、研究成果の一部を事例報告「特別支援学校(知的障害)幼稚部における自閉症のある幼児の保護者支援-支援内容と支援を進めていくうえでの要件の検討-」としてまとめ、当研究所研究紀要第43巻に投稿し、掲載された。 2.日本自閉症スペクトラム学会第14回研究大会での自主企画シンポジウムの実施:「幼児期の自閉症のある子どもの家族への支援の充実と家族との連携を目指して-特別支援学校(知的障害)幼稚部からの発信-」と題して、シンポジウムを実施した。本シンポジウムでは、筑波大学附属久里浜特別支援学校と香川県立香川中部養護学校の過去3年間の保護者(家族)支援に関わる実践を総括し、その成果を振り返った。また、幼児期の自閉症のある子どもの保護者(家族)への支援を充実・発展させていくために、今後必要な支援プログラムは何か、また、保護者(家族)を支援し、彼らと連携する教師に求められる資質・能力は何かについて議論した。 3.「自閉症のある幼児の保護者(家族)支援ガイドブック-保護者(家族)と教師との連携をめざして-」の作成及び刊行:筑波大学附属久里浜特別支援学校、香川県立香川中部養護学校、沖縄県立西崎特別支援学校との協働により、ガイドブックを作成及び刊行した。ガイドブックは、全国の特別支援学校幼稚部に配布し、また、当研究所のWebサイトにも公開した。
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