研究課題/領域番号 |
24740005
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
|
キーワード | 代数 / ムーンシャイン |
研究概要 |
2013 年度は、一般ムーンシャイン予想について、Alberta 大学の Terry Gannon 教授を招聘し議論を行った。アメリカのStony Brook大学内の Simons センターへ招聘され、Katrin Wendland 教授に Chiral de Rham complex について専門知識の提供を受けながら研究を進めた。 2013年度は、"Monstrous Lie Algebras" というタイトルでこれまでの研究の要約をRIMS講究録に投稿した。さらに、次の結果を得た。(1)log-smooth 曲線上の共形ブロックに関する研究を行った。特に、Zhuの同形定理をtwisted 加群に一般化した。この結果から、フュージョン則が分かるようになる意味で、意義のある結果である。(2) genus 1 のリーマン面上の twisted 共形ブロックと modular 不変量の研究を行った。特に、Dong-Li-Masonのモジュラー不変性の結果をWeil表現のベクトル関数の理論へ一般化するために、以下の2つの定理を証明した。 ・ベクトル関数の genus 1 関数の空間はモジュラー不変を保つ ・twisted 加群から出来ている abelian intertwining algebra の指標はそのベクトル関数の genus 1 関数である この結果は、モンスターVOA 以外の VOA の twisted 加群指標を与えることが出来るようになるという意味で、非常に重要な結果である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
log-smooth 曲線上の共形ブロックに関する研究は、当初の予定より遅れているが、genus 1 のリーマン面上の twisted 共形ブロックと modular 不変量の研究については、申請者は、Dong-Li-Mason のモジュラー不変性の結果を適用するという新たな手法を見いだした。この研究の解決につながる画期的な方法である。
|
今後の研究の推進方策 |
2014年度は、3次元の量子重力と2次元の共形場理論との関係づけを行う。また、 Mathieu ムーンシャインの研究を行う。さらに、log-smooth 曲線上の共形ブロックに関する研究とgenus 1 のリーマン面上の twisted 共形ブロックと modular 不変量の研究について、得られた結果を論文にまとめて投稿する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
用務の都合により海外研究集会に行けなかったため 海外研究集会の旅費として使用する予定である。
|