研究課題/領域番号 |
24740011
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
宮地 兵衛 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (90362227)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 表現論 / 国際研究者交流(仏,英,米) / 国際情報交換(仏,英,米) |
研究実績の概要 |
有限Chevalley群Gの主系列指標だけでラベルされた(非等標数のl-モジュラー表現論での)ベキ単ブロックの部分商圏O_Gについて研究を進めた。この内容は、シンガポールでの有限群とp-進群の表現論集会および北京でのJournal of Algebraの50周年記念集会で私が予想を定式化したものである。 具体的には、Gに付随するヘッケ環Hを考え、Hのa-関数と同じ指数で定まる有理的Cherednik代数の圏Oを考え、O_GとOの類似性を述べたものである。 良く知られるようにGが有限一般線型群で非等標数l>0のときには、量子シューア代数の表現圏がO_Gそのものになり、標数0の量子シューア代数の表現圏は、Oと圏同値になることが知られている。つまり、標数0をlが無限の状態と考えると持ち上げの関係にある。 このように自然な拡張ができることが期待される。現在このテーマに興味を持っている専門家 Emily NortonおよびOlivier Dudasを大阪市立大学数学研究所に招聘しており、研究活動は良好である。 また、このテーマに関する例外型のGについては、G2,F4,E6の"シューア代数"を具体形を明示する研究も執筆していく予定である。現在は、現象を見つめ正しい"シューア代数"を構成出来ているが、なぜ現象がそうなるのか?ということに答えることが出来ていない。今後、そういった必然性や背景理由をも理解したいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属大学内の委員会活動のため時間の制約が大きい。たとえば、出張は基本的に難しい。
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今後の研究の推進方策 |
大学の委員会活動等で2015年度まで拘束があるが、共同研究や最先端知識の収集のために研究者を大阪市立大学へ招聘することはできる。このような工夫を行っていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
所属大学内の委員会活動のため自身の出張が多くできなかったこと。次年度4月に2名の海外研究者を招聘するために節約した。
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次年度使用額の使用計画 |
未使用分をEmily Norton(カンザス州立大学)及びOlivier Dudas(パリ第7大学)を2015年4月に招聘する費用にすべて充てる。
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