研究課題/領域番号 |
24740015
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川口 周 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20324600)
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キーワード | 標準的高さ / アラケロフ幾何 / 解析的トーション |
研究概要 |
代数体上に定義された代数多様体に対し,その上の代数的点の算術的な「大きさ,複雑さ」を測る量として,その点の高さを考えることができる.代数体上に定義された代数多様体がそれ自身への支配的な有理写像を持つときに,代数点の高さなどが写像の合成についてどう振る舞うかについての研究を進めた.上に関連して,ミッシェル・ジョイス氏とジョセフ・シルバーマン氏との共同研究で,古典的にランデン変換とよばれる変換を射影空間の有理写像とみなして,その力学的な性質を調べた.これは,arXiv:1308.5355 にプレプリントとしてアップロードされている.また,一般に,完備な付値環上の半安定な曲線が与えられたとき,特殊ファイバーの重み付き双対グラフが考えられる.双対グラフの因子について,そのグラフを表す通常二重点をもった曲線を用いることによって,代数的階数という概念がルチア・カポラソ氏によって導入された.昨年度の山木壱彦氏との共同研究の研究を元に,超楕円的な場合と種数が3の場合について,代数的階数がグラフの組み合わせ的な階数と一致することを示すことができた.これは,arXiv:1401.3935にプレプリントとしてアップロードされている.(昨年度のジョセフ・シルバーマン氏との共同研究のうち,2つのプレプリントの雑誌掲載が決まった.また,多項式三角同型の反復合成に関する次数増大に関するプレプリントの雑誌掲載が決まった.)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究結果をプレプリントとしてまとめることができたので.
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今後の研究の推進方策 |
代数体上に定義された代数多様体がそれ自身への支配的な有理写像を持つときに,代数点の高さなどが写像の合成についてどう振る舞うかについては,まだ分からないことが多いので,調べていきたい.
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次年度の研究費の使用計画 |
6月の台湾の出張についての旅費と滞在費,およびフランスでの出張についての滞在費が先方から出して頂けることになったため.また,平成26年度3月末日から4月初めにかけてのカナダでの研究集会の帰りの分の旅費は次年度に使用するため. 平成26年度3月末日から4月初めにかけてのカナダでの研究集会の帰りの分の旅費および滞在費の一部として使用する.また,9月には外国出張を含め,いくつかの研究集会での参加が見込まれるので,その旅費と滞在費に使用する.
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