本研究では,可解格子模型に対するYang-Baxter方程式の有用性について考察した.具体的には,Schur関数の変数を拡張したFactorial Schur function をYang-Baxter方程式を用いることにより,可解格子模型で記述することに成功した.またその応用として,Factorial Schur関数について報告されていた従来結果に別証明を与えた. 一方,半単純代数群のIwahori部分群に対して不変となる主系列表現の基底であるCasselman基底の明示公式の解明に取り組み, Hecke環の特殊化に関係するYang-Baxter基底を用いた表示を与えることに成功した.
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