複素等質空間における可視的作用の分類理論の構築を目指している.本研究では複素単純リー群のアフィン複素等質空間に対してコンパクト群が可視的に作用するためには等質空間が球的であることが必要十分であることを証明した.その中で,ケーリー型球等質空間に対するカルタン分解の一般化を与え,これにより各軌道と交叉する部分多様体を具体的に構成した.さらに,非コンパクトなエルミート対称空間が非管状型であることの特徴付けを,可視的作用の視点,その上の(スカラー型)正則離散系列表現の制限による認容性の視点,無重複性の視点で与えた.
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