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2013 年度 実施状況報告書

結び目群間のメリディアンを保たない全射準同型に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24740035
研究機関明治大学

研究代表者

鈴木 正明  明治大学, 総合数理学部, 准教授 (70431616)

キーワード結び目群間の全射準同型
研究概要

3次元球面内の結び目の補空間の基本群を結び目群と呼ぶ。結び目群は結び目の不変量であり、素な結び目に対しては、結び目群が群として同型であることと結び目が同型であることは同値であることが知られている。よって、素な結び目を考える際に、その結び目群の構造を考察し、二つの結び目群が同型か否かを決定することは結び目を考察することや結び目が同型かを決定するすることにつながる。しかしながら結び目群が同型であるかを決定することは一般に難しい。よって、結び目群の間に全射準同型が存在するかを考察する意義が生ずる。本研究では全射準同型の特にメリディアンの像に着目し、メリディアンを保たない全射準同型を考察した。
本研究によって、メリディアンを保たない準同型の具体的な構成を考察し、実際にいくつかの例を構成した。特に八の字結び目と呼ばれる結び目に対して、メリディアンを保たない全射準同型は存在するが、メリディアンを保つ全射準同型は存在しないような結び目を構成することができた。特にメリディアンを保つ全射準同型が存在しないことを示すためには、計算機よる膨大な計算を行い、ねじれAlexander多項式を計算することにより証明を行った。すなわち、ある八の字結び目の結び目群のある表現によるねじれAlexander多項式は、その結び目の同じターゲットをもつどんな表現によるねじれAlexander多項式でも、分子が割り切れないか分母が同じにならないことを証明することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

八の字結び目へメリディアンを保たない全射準同型が存在し、メリディアンを保つ全射準同型が存在しないような結び目を構成することができ、そのことを証明できた。

今後の研究の推進方策

現状では、メリディアンを保たない全射準同型が存在し、メリディアンを保つ全射準同型が存在しないような結び目を構成できるのは、三つ葉結び目からか、八の字結び目のみだが、そのような結び目のクラスを拡大する。

次年度の研究費の使用計画

旅費の精算において残額が生じたため
翌年度にこの残額と合わせて研究集会や研究打ち合わせのための旅費として使用する予定

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Abelianizations of derivation Lie algebras of the free associative algebra and the free Lie algebra2013

    • 著者名/発表者名
      Shigeyuki Morita, Takuya Sakasai and Masaaki Suzuki
    • 雑誌名

      Duke Mathematical Journal

      巻: 162 ページ: 965-1002

    • DOI

      10.1215/00127094-2140560

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A note on degrees of twisted Alexander polynomials II2013

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Morifuji and Masaaki Suzuki
    • 雑誌名

      Bulletin of the Korean Mathematical Society

      巻: 50 ページ: 929-934

    • DOI

      10.4134/BKMS.2013.50.3.929

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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